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新着情報

第4回SDD全国こども書道コンクールアワードセレモニーが2ヶ所で開催されました
2016-02-29
カテゴリ:ニュース
2月27日(土)、28日(日)の両日、エフエム大阪と静岡K-mixのそれぞれ2ヶ所で、関西・中四国地区と関東・中部地区のアワードセレモニーが開催されました。
 
先の北海道・福岡同様、大阪会場、静岡会場ともに、優秀作品に選ばれた5人は、それぞれ作品に込めた思いを発表してくれました。
そのなかから最優秀に選ばれたのが、関西・中四国地区は中学2年の高瀬彩里さんの作品、「大事な判断 飲んだあなたにできますか?」です。
高瀬さんは、このメッセージを応募するにあたって、「自分の作品を観て、1件でも飲酒運転が無くなればいいと思って」書いてくれたそうです。
静岡会場は、小学4年の徳田和さんの作品、「飲酒運転は 悲しみ増やすだけ」に決まりました。
“悲”と“罪”を一つの文字に組み合わせて真ん中に配置し、薄墨も使って書かれており、悲しみを作り出す飲酒運転の罪をわかりやすく表現し、観るものの視覚に訴える作品です。
 
大阪会場では、昨年5月に、会場からもほど近い大阪心斎橋のアメリカ村で起きた飲酒運転事故で、大切なお嬢様の恵果さんを亡くされた河村友紀さんをパネリストにお迎えして、お話しを伺いました。
 
この事故は、友人と食事した際、飲酒したにもかかわらず、友人二人を同乗させた当時25歳の女性が、一方通行の道路を逆走して、自転車に乗っていた恵果さんと友人、別の歩行者の男性の3人をはねたという事件です。
 
事故によって大切な恵果さんを亡くされた河本さんは、職業柄、事故の一報を受けられてすぐに、警察の状況説明から、恵果さんが深刻な状況であると悟られました。
病院に駆けつけられるまでのお気持ち、周りに心配を掛けまいと、事故から現在まで、無理に笑顔を見せてこられたお母様の気持ちが、どれほどの悲しみであるか皆さんに想像できるでしょうか。
 
何より残念なのは、その女性に運転させた、運転を止めなかった、同乗者が二人もいたことです。
 
河本さんは、会場の全員に語りかけられました。
「飲んでハンドルを握ることは凶器を持つのと同じこと。周りが止めることが必要。」
子どもたちには、
「これから、飲酒運転の場面に遭遇したら止めてほしい。自分や家族も守ることになるから。」
と伝えられ、お話しを伺って、保護者だけでなく、スタッフからもすすり泣きが漏れていました。

静岡会場では、同じく飲酒運転で、しかもひき逃げによってご長男の貴仁さんを亡くされた、愛知県名古屋市の眞野哲さんをパネリストにお迎えし、お話しを伺いました。
 
貴仁さんが亡くなった事故は、2011年(平成23年)10月に引き起こされました。
信号機の無い交差点で、自転車で横断歩道を渡っていた貴仁さんは、一方通行を逆走してきた47歳の外国人が運転する「無免許・無車検・無保険」の車にはねられました。
犯人の男は、直前に別の車とも衝突事故を起こしており、貴仁さんをはねた後は、ライトを消して逃走をはかり、2キロ先の路上に停めた車の中にいたところを逮捕されました。
直前に飲酒した量は、テキーラ6杯、生ビール3杯です。
下された判断は、「自動車危険運転致死」ではなく「自動車運転過失致死」でした。
大切な息子さんを奪われたうえに、「過失致死」と判断された眞野さんのご心痛はどれほどのものだったでしょうか。
保護者の皆さんは、眞野さんのお話をわが身に置き換えて傾聴され、大阪同様、会場全体からすすり泣きが聞こえていました。
 
大人が、子どもの一言とその願いを聞かなければ、やめられない飲酒運転という犯罪はあまりにも情けなく愚かすぎます。
子供たちがどんな気持ちで、飲酒運転をやめてほしいと願ってメッセージを書いてくれたか、直接その言葉を多くの大人に聴いてほしいと思いました。
会場でも話が出ていましたが、車で飲みに来る人のために駐車場を併設しているお店や、近隣の駐車場に自分で乗り付けて飲む人がいる以上、飲酒運転根絶の大切な受け皿の交通手段は運転代行です。
 
ハンドルを握る全ての人、その周りの人たちは、飲食のあとに、自分は大丈夫などと身勝手に勘違いしたり、代行を依頼するお金を惜しむことなく、《家に帰るまでが飲食代金》と考えて、もっと運転代行を利用して、飲酒運転根絶の環境づくりにご参加ください。
 
一人ひとりが、飲酒運転根絶の環境の一員であるという意識を持ち、運転しようとするものを止められる存在であることを願っています。
 
河本さんも眞野さんも同様におっしゃいます。
「加害者は刑務所に入っても、いずれ罪を償ったように出てきて、普通の暮らしに戻れる。でも被害者は、家庭も未来も希望も全て壊れたまま生きていかねばならない。」
 
被害者の方やご遺族が、どんな苦しみと悲しみの中で日々を過ごしておいでになるか、思いやりとほんの少しでもいいから、想像力を持って運転してほしいと思います。
 
大阪会場、静岡会場共に、ご参加くださった皆様、関係者の皆様、ありがとうございました。
お疲れさまでした。
 
次は3月27日(日)の大阪城ホールライブの大舞台です。
 
 
大阪会場の様子
静岡会場の様子
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