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飲酒運転根絶を願うCMと写真集
2014-12-30
カテゴリ:ニュース
2011年2月、ジェイ・ディ共済がパートナーとして参加しているSDDプロジェクトの年次集大成の大阪城ホールライブが行われるほんの数日前、福岡県粕屋町で、飲酒運転の少年(当時19歳)が運転する車に二人の高校生がはねられるという悲惨な事故が起き、粕屋町に住む山本寛大さん(当時16歳、高校一年)が亡くなりました。
この事故をきっかけに、飲酒運転根絶を願う、寛大さんの愛犬『こゆき』ちゃんのCMが制作され、このたび写真集も発売されました。
 
福岡では2006年に、海ノ中道大橋上で、仲の良い一家が乗った車が、泥酔した公務員(当時)の運転する車に追突され、幼い子ども3人 が亡くなるという悲惨な飲酒運転事件がありました。その後も福岡県内では飲酒運転による事故が後を絶たず、寛大さんの母、山本美也子さんは、その状況に心を 痛められ、公務員や学校、企業などに向け、各地で飲酒運転根絶のため「人への思いやり」を訴える活動を続けてこられました。
そんな美也子さんに、寛大さんの事故からずっと寄り添ってきたのが、寛大さんの愛犬『こゆき』ちゃんでした。寛大さんが小学校5年生のとき、山本家の家族の一員となったこゆきちゃんも、兄弟のように暮らしてきた寛大さんを一瞬の事故で失いました。
悲しみにくれる美也子さんに寄り添っていたこゆきちゃんも、飼い主を失った淋しさを募らせ、寛大さんの遺影の前で寝起きするようになったそうです。
 
こゆきちゃんは、今年、飲酒運転根絶を願う美也子さんの想いを全国の人に伝えるため、啓発用CMにも登場しました。
(このCM映像は、広島県で飲酒運転常習者の車にはねられ亡くなった三浦伊織さんの母、三浦由美子さんのメッセージとともに、当共済の事故防止啓発用DVDにも収録されています。)
 
写真集は、このCMを観た東京の大手出版社が美也子さんに出版を持ち掛け、今回実現したそうです。美也子さんは、この写真集を通じて、「本をきっかけに多くの人に飲酒運転について考えてもらいたい」と話しておられます。
写真集では、美也子さんがこゆきちゃんの言葉を想像して、「寛大くんは宝物のように優しくなでてくれた」や、美也子さんご自身の事故当時の思いと重ね合わせ、「昨日だって元気だったよ。絶対帰ってくるもん」といった言葉が添えられています。
 
ジェイ・ディ共済では、飲酒運転のもたらす悲しみを無くすために、美也子さんが語られる、「事故がなければどのように成長していたかと思うと悲しい。しかし、 写真集を作ることで、寛大は確かにこゆきや家族と一緒に生きていたんだと思えるようになった」「こゆきが一歩踏み出す勇気をくれた」という言葉を、他人事 でなく、常に一緒に考えていきたいとの思いから、飲酒運転根絶の受け皿である運転代行事業者向け事故防止DVDにも収録しました。
 
来年2月には、今年に引き続き粕屋町役場で、「SDD全国こども書道コンクール」に寄せられた、飲酒運転根絶を願う子どもたちの書道メッセージの展示会が開催されます。
飲酒運転という同じ過ちを、大人がいつまでも繰り返さないために、美也子さんとこゆきちゃんのメッセージと共に、「飲酒運転させない環境」を作る一つのきっかっけとして、書道作品に込められた子どもたちの想いを、粕屋町の多くの方々にご覧いただければ幸いです。
 
★本の印税の一部は、飲酒運転撲滅運動に寄付されます。
▲写真集の一部
写真集「こゆきの願い」全カラー80ページ、1000円(税抜き) 扶桑社
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